THE TEXAS CHAINSAW MASSACRE
〜悪魔のいけにえ〜 1973年作品


ハロウィンのブギーマンも、13日の金曜日のジェイソンも、エルム街の悪夢のフレディーも、、、
全てはここから始まった。

ホラー映画と一口に言っても色々とあるが、化け物じみた殺人鬼が主役の系統で
トップに立つのは矢張りこの “悪魔のいけにえ” レザーフェイス だろう。

粗雑な映像がやたらと生々しく、レザーフェイス一家も気味の悪い連中ばかりで
これが全て計算されていたモノだとしたら、監督のT・フーパーは天才だろう。
個人的にはこの監督の作品はこれ1本だけなので(鑑賞に堪えうるのは)
これは色々な偶然が重なって出来た奇跡的作品だと思う。

車で旅をする若者カップル達が厳しい日差しの照りつける田舎道で
奇妙な男(レザーフェイスの兄貴)を拾ったことから始まる悪夢のような出来事。

僕は親しみを込めて “お肉屋さん” と呼ぶが(笑)
屠殺所の腕利き屠殺一家が、ガソリンを求めて迷い込んだ若者達を屠殺しまくる。
元・屠殺名人だった爺さん(現在は半分ミイラ化?してる)
ガソリンスタンド経営の息子にコック呼ばわりされる親父
鋭利な刃物が好きでカメラも扱う器用な長男
ちょっとアタマが弱くて目を離すとスグ殺しちゃう次男(レザーフェイス)
キチガイばかりの男家族。

まったく。。。とんでもない一家だ。

真っ暗な森の中をチェーンソーを持ったキチガイ大男に
延々と追い掛け回されるのも怖いが、
真昼間にこの写真のような男が追っ掛けてくる映像がまさに“異常事態”で
観ている人のアタマの中で異常警報がガンガン鳴り響くだろう。
逃げ切ったと思ったら、その逆でこの異常者達の晩餐に参加させられた女性の
恐怖を表わすのに、見開かれた眼球のどアップや
恐れおののく彼女を観て喜ぶキチガイ一家の様子もやはり異常事態だ(苦笑)

この映画の楽しみ方は音量を出来るだけ大きくして
人気の全くない田舎で夜中に観るのが望ましい。
元々、実在したエド・ゲインと云う猟奇殺人者をモチーフにしているが、
実際にはそれほど関連性は無く、キチガイ&異常者の屠殺一家に
追い回される恐怖をタップリと味わう為の映画だ。


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