ソドムの市
〜Salò o le 120 giornate di Sodoma〜 1975年

 
イタリアの巨匠 P ・ パゾリーニ監督衝撃の問題作!!

いつもこのHPで登場する、横浜市営地下鉄上永谷駅前にあったYou&愛レンタルビデオ店。

朝一からB・ディランの海賊版が、夜はメタリカが流れ、“四角いジャングル” やアントニオ猪木ものが矢鱈と充実していて

音楽モノも凄い数があった店。また “店長お勧め” のレッテルが “
エル・トポ” や “ 博士の異常な愛情” そしてこの “ ソドムの市” にも張ってある

極めて珍しいレンタル・ビデオ店だった。

元々歌い手の店長会田圭一氏と仲良くなるにつれ、氏の趣向性が分かるようになり、先の “エル・トポ” を借りて観たのを皮切りに

僕にとってはこの店で 「“店長お勧め” はハズレなし!」 となっっていった。

さて、このソドムの市であるが、ジャケの迫力に圧倒されたのか?何故か今まで鑑賞することが無かったのだが

僕に映画の楽しさを教えてくれたおTさんが「昔、彼女と劇場に観に行った事がある映画だ」と云う事が判明し

矢張り、これは一度は観ておこう!と決めた。。。。

感想は、、、う〜ん、、、参った(苦笑) 降参します!!!

時は1944〜1945年、連合国に降伏したイタリアで

大統領 ・ 大司教 ・ 最高判事 ・ 公爵と名乗るおっさん等が美少年&美少女を狩り集め

3人の妖しいオバちゃん達のエロティックな(若しくは異常な)語りを聴きながら

女を犯す!男も犯す!小便をかける!ウンコも喰らう!最後は拷問しまくる!! と云った内容(笑)

もう、滅茶苦茶です。もの凄い凄惨な場面が“静”を基調とした中で流れて行き、バックに流れるのはこれまた物凄く甘美なメロディー。。。

いや、只単に内容を書いていけばスカトロ&鬼畜極まれり作品で終わりなんですが、何なんでしょ?この変な魅力は。。。

決して家族団欒で観る作品ではありませんが、いや、凄いです、これは。。。

色々と作品中に隠喩が含まれているようで、この辺はその手のパゾリーニ研究家達の意見に耳を傾けて行かなければなりませんが、

※ 3と云う数字が色々と使われている事

※ 黒人女性と交わっている所を見つかった青年の最後の腕を突き上げる仕草、そしてそれに一瞬怯むおっさん等

※ キチガイ親父達が謳う「特権階級」の卑劣さ

この辺だったら、一回目で気付くはず。メタファー(隠喩)がとてつもなく強烈な為に色々と誤解を生む事があるとは思うが

これは純粋な芸術作品であると僕は思った。

後は他の識者に任せます。今回は降参!!

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